手術をする前に、全身の健康状態（血液検査なども含む）と、さらに口の中の状態、特に残っている歯周病の状態や歯が喪失した所のあごの骨の状態を調べ、インプラントの手術をしても大丈夫かチェックします。CTなどを撮影して骨の形や骨の量を調べてインプラントができるかどうかを診断し、被せ物までの治療計画を立てます。 ▼ 歯が喪失した部分の歯ぐきを切って、あごの骨にドリルで穴をあけ、歯の支えとなるインプラント（「インプラント体」「フィクスチャー」といいます）を骨の中に埋め込みます。 生体に馴染みのよいチタンという金属が材質として多く使われています。 ▼ 最近では、インプラントの埋め込み直後や早期に被せ物を付けて力をかける事もありますが、インプラントと骨がしっかりと定着する（骨がインプラントに寄った状態を「オッセオインテグレーション」といいます）のに、下あごで３ヶ月、上あごで６ヶ月かかるといれています。 ▼ ２回法という手術法では、１次手術のあとインプラントの頭の部分を歯ぐき（粘膜）の中に入れた状態で骨の回復を待ちます。そのため骨の治癒後、粘膜を切開してインプラントの頭を出します。一方、１回法では、１次手術においてインプラントは頭だしされているためにこの手術ステップはありません。 ▼ 歯ぐきの治癒後、インプラント上面を含む口の中の型取りを行い、その模型上でクラウン（歯冠）やブリッジ、場合によっては義歯を作製します。補綴治療の順序として、まず仮歯をインプラントの上に被せて歯の形や噛み応えを確認し、その後最終的な被せ物の作製をするのが一般的です。 ＜｢医院の選び方」へ＞